’03 白馬三山を一日で周回

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2003年8月、白馬尻まで行って雪渓を見てきます。

白馬大雪渓・・・

日本3大雪渓の一つ。
この頃から山の世界に入っていったんでしょうね。

今日も青空、白馬岳の知識もほとんど無い中で、あれは、白馬岳 あすこから雪渓かな

どんどんと登りたい欲求が膨らみます。

岩場の先に雪渓が。後ろに白馬連山の稜線
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雪渓をガスが覆う
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かすかに人が見えます
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今日は偵察のみ、時間もお昼近くで、一旦下のベースキャンプに戻ります。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

次の日・・・
暗い中テントをたたむと、急いで食事をとって猿倉の登山口に向います。

まだ山知識も乏しく、装備として合格点なのは登山靴のみ。
レインウェアもちゃんとした地図もザックも防寒着も持たず、
いつも使っているランニングザックにおにぎりと水、ランニング用のウインドブレーカーを入れます。
服装は綿の街着の半パンにTシャツ、帽子をかぶって。

登山届も出さず、5時半、猿倉山荘の前から歩き始めました。
白馬尻までは昨日歩いてます。
何となく早く雪渓を歩きたくて、速足になっていたのか、もともとペースは速いけど、
”ペース速いよ!”

声を掛けられた記憶があります。

天気は曇り空。
これからどう変化するのか、そんな想像力も働かず、黙々と歩き、白馬尻に到着です。

まだ早いのに人が大勢います。
今なら早出が基本の山登り、不思議に思わないのに、
その時は話し声の賑やかさにびっくりして。

白馬尻から樹林帯に入って、
それを抜けると水がちょろちょろ流れる岩場の道を上って、
雪渓の突端が見えてきました。

雪渓突端
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ここで軽アイゼンを装着します。

昨年、栂池から林道を駆け上がり、
栂池自然園から白馬大池、雷鳥坂まで行きました。
内心、白馬岳まで行くつもりでしたが、
メッシュのTシャツとランパンでは
小雨の中を進むことは、さすがに躊躇われました。
もちろんこの時はランニングシューズ、
小雪渓を渡る時の滑落の怖さに昨日、
白馬村のスポーツ店で軽アイゼンを購入しました。
皆さんの後に
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雪渓に足を踏み入れます。
軽アイゼンであっても、ランニングシューズに比べれば
充分な安心が得られ、紅ガラで示されたルートを
ここも快調に歩きます。
休憩している人を尻目に
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まだまだ列が連なる
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雪に登山靴を蹴りこむ音にリズムを感じ、前を歩く人をどんどん抜いていきます。
落石とか、道迷いとか、知識がないことで
怖さを感じず、風の心地良さと、ガスで幻想的な世界に浸ります。

ふと上を見ると、雪渓から登山道に入る所でアイゼンを外している人が見えます。

雪渓を登り終わりアイゼンを外しながら登ってきた雪渓を振り返ると、
人の隊列と思ったより急勾配の道に驚きを感じます。
”ここ下るのイヤだな”

ここから葱平(ねぶっかぴら)と呼ばれる花の多い道沿いをジグザグに登ります。
雪渓は急勾配でキツイ、と言う世間の情報でしたが、
ここからのほうがキツイ!!

曇り空ともう花は終盤でしょうか、展望は良くありません。
霧雨も感じてきました。

小雪渓を慎重に横断して、あとひと分張り頂上小屋が見えてきて、山頂が近くなってきました。


頂上小屋の脇を上って稜線に出ると
霧雨から小雨に変わっています。
霧の中白馬山荘とその向こうに非対照山稜が見えます。
”取り敢えず山頂は踏もう!”

着込んだウィンドブレーカーに心細さを感じながらも、
ざれた道をジグザグに歩きます。
”やったぜ!山頂”
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小雨が降りしきる中、当然展望はありません。
雪渓も、北は三国境に続く、南は白馬3山に続く稜線が、
すぐ近くの旭岳も。

写真を撮ると、山荘に向って下りていきます。
雪渓に向う分岐で、立ち止まってしばし思案。

”雪渓は降りたくないし、このまま稜線を歩いて白馬3山を越え、
鑓温泉から猿倉に戻るルートもあるけど・・・

やらない後悔よりも挑んでしまうことを優先させてしまう、悪い癖が頭を持ち上げています。
”よし、行こう!!”

雪渓との分岐を見送り、霧雨の中に霞んで見える稜線に歩を進めます。

何も見えないざれた道を本当に黙々と急ぎ足で歩きます。
すれ違う人も稀、ウィンドブレーカーには防水機能はなく雨水が滴り落ちます。綿のパンツもぐっしょり。
白馬三山の杓子岳、白馬鑓ヶ岳の山頂が見えるも、先を急ぐばかりに巻き道を進みます。
天気が良ければ稜線漫歩なんだけど・・・

あれ?体に震えが出てきました。
何故か手袋をしてない手がむくんで丸みを帯びています。
”これ、やばいんじゃない?!”

鑓温泉に降りる分岐に向って、必死に歩いている自分がいます。
遭難も頭をよぎります。

”すれ違った人から見て、カッパも着てない自分はどのように映ったんだろう。
無謀と認識の甘さに驚いていたんだろうな。”

数年後、山が分かって想像できます。

低体温症、なんて知識もなかったけど、
動けることができる体力が充分にあったのが幸いだったんでしょうね。
サブスリーランナーは一般の人とはとんでもなく違いますよ。

でも、無事だったので言えること。
下山して雨具だけはすぐ購入しました。

鑓温泉の分岐から少しづつ高度を下げていきます。
鑓温泉までもコースタイムでは2時間、さらに猿倉までは数時間。

少しづつお日様も見えてきて、体も温かく感じるようになると
手のむくみをおさまってきたような。

下りの雪渓は怖い
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雪渓をトラバース
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あちこちに雪渓が残っていて、その都度アイゼンを装着するか迷います。
ストックもピッケルも当たり前に持ってない状況で、滑ってしまうことに恐怖を感じます。
慎重にキックステップで歩いて、雪渓を越えていきます。

チングルマ
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ウサギギク
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鑓温泉に下りるルート上には大雪渓上部の葱平同様、
大出原(おいでっぱら)というお花畑があります。
この日、葱平同様お花畑を見ることは出来ませんでしたが、
次の機会、花の百名山白馬三山を縦走しましょう。

稜線がガスに隠れる
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少しづつ雲が切れてくる
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雪渓をトラバース
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雪渓の下は空洞
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幻想的だけど不安
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雪渓の下を覗いたり、鎖場を通過して、
鑓温泉小屋が見えてきました。
”ここまで、遠かったなあ~”

天空の温泉、下山して会社の同僚から、
”なんで入らなかったの?もったいない”

と言われました。
でもこの時は結構下山に必死だったんですよね。
鑓温泉小屋
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1時にはなっていたと思うし、猿倉まではまだまだ行程は長い・・・

谷間には必ず雪が残っている
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シモツケソウ
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アップ
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傾斜のきつい登山道から樹林帯に入ってきました。
小石が敷き詰めてある道を傾斜も緩やかになって、テンポ良く歩きます。
ゴールが近づいて来てる事が分かり、大股で、底の厚い登山靴もおかげで
石の路面に痛みを感じることも無く。

猿倉山荘に向う分岐に出てきました。ほっとします。
稜線で危なかったもんなあ~。

結局、猿倉から雪渓を登り、白馬三山を縦走、鑓温泉を経由して戻ってきました。
自宅に帰ってコースタイムを確認すると、最低でも一泊二日のコース、お勧めは、
白馬山頂で一泊、鑓温泉で一泊と二泊三日のコースでした。
まあ、知らなかったとは言え、よくやったと言うか、無茶と言うか、バカって言うか・・・

2003.8.11
猿倉5:30-大雪渓-白馬岳山頂-白馬3山-鑓温泉分岐-鑓温泉-15:30猿倉









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